わかいころに死ぬほど聴いたアルバム、その2。
80年代に、えろい、きもい、やばいの3拍子そろった、でも天才、Princeの名盤。
PARADE
かなり日に焼けてますね。1986年ですからね。
1986年の作品。Prince黄金期の作品の中では最高傑作という人も多い。
しかし、初めて聞いたときはおどろいたというか、ひいてしまった、といったほうがいいかも。。。
Princeファンだった私
1982年の「1999」からファンだった。
が、そのあとのアルバム、毎年出るのだが、毎年おどろいていた。
前作と全然違う、というのが続いていた。でも、まだよかった。
2回目聴いてみよう、とは思えた。
で、Parade。
正直「なんじゃこれ?」が第一印象。
ちょっといままとは違いすぎる。ロックでもポップスでもないような。。。
正直、混乱してしまった。
しかも、その年には初来日が予定される。おいおい、こんなアルバムでどうやってライブするのよ。
そのころはまだ、海外のライブ音源を聞くことはなかなかできないため、待つしかなかった。
KISS
このアルバムを象徴するのはこの曲。
わかります?この衝撃。
ハードなロックや、ソウル、ダンスを自在にやってきたPrinceの1986年の答えがこれ。
おいおいおい、って感じになった。
10回目
でも、Princeのアルバムは聴けば聴くほど味が出るもので。
たしか、もう聴かずにはいられなくなったのは10回目くらいか。
「もうこのアルバムしかない!」って思ってしまった。
日本公演
そして、1986年9月9日Paradeツアー最終日。横浜スタジアム。
満員ではなかったように思うが、野外で、すずしい海風がとおる横浜スタジアムが、ダンスパーティーになったのです。
あの「KISS」もみんなで大合唱した。サイコーの曲だった。
Princeはライブではそのままはやらない。ライブ用にアレンジをして、かつ過去の曲から最新曲、他の人に作った曲を、メドレーで息もつかさない怒涛の如くやっていく。
なんとこの日も30曲もやっている。もちろんメドレーが多いから短いものも多いが、30曲ですよ!
このちょっと暗い感じのアルバムのライブツアーなのに。
汗だくになって、のどがかれたことを覚えています。
こちらは海外でTV放送されたデトロイト公演。
どっかの音楽評論家が、
「Princeのアルバムは密室でふたりきりの情事、ライブは〇〇パーティ」
と言っているのがよくわかる。この人のライブ以上に興奮したものは今もない。
こんなにシンプルなステージで、派手な演出もなく、生のバンドで、何千何万の人を熱狂させられるのは、すごすぎる。
この日はワールドツアーの最終日で、バックバンドRevolutionとの最後のステージだった。見ている人には発表されず、のちのち知った。
けっきょく、Princeはこの日すべてをだしきりたかったのね、と思う。