ここから書くのは昔の日記を書いた手帳を見つけたので、それをデジタルに残そうと思い書きます。
前書き
この日記は大学生最後の春休み。
友達は海外などに卒業旅行に行くのに、私はバイクでテントや寝袋を積んで、四国一周旅行へ旅立ちます。
前回は家からフェリーに乗ったところまで。
今回はいよいよ四国に上陸。
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1996年2月27日 火曜日 くもり 夕方にわか雨 ちょっと寒い
ついに四国入り。いざ出発!といっても、徳島には12:30着だからあまり動けない。
とりあえず、眉山へ行く。
ふもとに物産協会があるからだ。
面白そうなものはいろいろとあるが、いま買うべく物は少ない。
人形浄瑠璃の絵ハガキ一枚と、手作りアイスを買っただけだった。
宿探し
ここでやることはこれから止まる場所を決めることだ。
三泊目の高知は宿どまりを考えていた。素泊まりでよかったのだが、気になる宿を見つけた。
桂浜の国民宿舎だ。ダメもとでTELしてみる・・・とれた!とれた!とれた!
調子に乗って松山(七泊目)のかんぽの宿にTELする・・・ダメだ!仕方なく旅館をとる。
ここで問題なのは二泊目の室戸岬だ。予定を変えて海周りになったが、室戸岬にはキャンプ場が一つしかない。104できいてみるが「登録されていない」だそうだ。
いまから野宿を考えることになった。
人形浄瑠璃を見に徳島文化センターへ
さて次に人形浄瑠璃を見ようと徳島文化センター(徳島県郷土文化会館の間違い?)に行く。
ここの五階が資料館になっている。
意外と人形は大きい。150cmくらいか?
目と口と眉が動くようになっている。動かすのも大変そうだ。
人形の顔も生き生きしている。弁慶やお岩さん、金太郎、みんな人形として生きている。人間に近いとは言えないが、人形として生き生きしている怖いくらいだ。
土柱へ
ここから国道192号を西に行くと脇町というところがあって古い町並みを残しているという。時間は14時30分。少し遅い。昨日予約したキャンプ場とは逆方向だ。
でも行ってみたい。気合を入れて行ってみようか。
ところが地図を見ると脇町の隣の阿波町に土柱温泉があり、キャンプ場のマークが!
行ってここに泊まれたら泊まろう!決心がついた。
とりあえずキャンプ場に行くと、土柱休養村という宿舎があり、キャンプ場はその中にあった。
休養村の事務室に行くと「役所に届けなくてならない」とのこと。
急いで町役場に行くと、教育委員会で受け付けてもらう。
「今はやっていないんですよ」
聞けば水が出ないらしい。しかし温泉はあるし、水は何とかなる。頼み込んで許してもらう。
もちろんタダ!予約していたキャンプ場はキャンセルする。
キャンプ一泊目
室戸のこともあるので、食料は多めに買う。カップラーメン、カレー、米、パン、缶詰、水、そしてマグカップ。
マグカップはこれで3個目だ。時間は16時30分。遅いので脇町は明日にする。
さっさと温泉に入り、飯を作る。こてっちゃんと**(彼女)の買ってくれた五目ごはんだ。水はペットボトル2Lに水筒に1L。なるべく使わないようにする。
当たり前だが、テントは俺一人。飯を食い終わるとみょうに寂しい。
**にTELしたかったが、電話は休養村の中にしかない。明日にしよう。
今日はやることがいっぱいあって忙しかった。明日からは本格的に旅が始まる。
夕方降った雨も上がり明日は晴れ。
いま思ったがTELしないで**は心配するだろうか?心配してくれる人がいてくれるのは幸せだけど悪いなぁと思う。スケッチブックの最後を見て元気を出そう。
明日は絶対TEL・・・やべ水曜日だ・・・会社にするか・・・
ともかく今日は元気です。まだ19時だけどねる準備はできている。寝よう。
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あとがき
初日からいろいろと回っているなぁ。
ただ、やっぱり学生。文章力がない。
この日記は小さめのスケッチブックに書いているのだが、出発前に彼女に最終ページにメッセージを書いて、旅の日記を書くように渡されたものだった。
また、携帯がないときなので、電話は公衆電話しかなかった。
水曜日は彼女は遅い日なので夜電話するのが厳しかったので、ここまで一度も電話ができていなかった。
土柱の温泉に入っているときに、一緒に入っていた地元のおっさんに、キャンプしていることにびっくりされた。こんな寒い中、こんなところで、みたいなことを言われた。
山を越えるのは無理か?と聞いたら、「あほか」といわれた。雪が積もってくるまでもいけないといわれて、ここで初めて四国は南国じゃないことを知ったのでした。
土柱のキャンプ場は本当に寂しかった。
やっていない時期なので、照明も暗かったように思うし、設備も大してなかった。
でも、まだ1日目だったので元気だったのを覚えている。
けっきょく、次の日からはどう走るのか?