ここから書くのは昔の日記を書いた手帳を見つけたので、それをデジタルに残そうと思い書きます。
前書き
この日記は大学生最後の春休み。
友達は海外などに卒業旅行に行くのに、私はバイクでテントや寝袋を積んで、四国一周旅行へ旅立ちます。
前回は室戸岬まで走り二泊目のキャンプ。
今回は高知桂浜を目指します。
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1996年2月29日木曜日 くもり 昼過ぎから雨 あったかーい
またまた寒い朝。4時30分にごろ目が覚めた。寝袋をしめなおす。
ちゃんと起きたのは6時30分。スカッと晴れている。
昨日買ったアルミ鍋のインスタントうどんを作り、コーヒーをいれる。
うどんがうまい!
書くのを忘れたが昨日阿南の山の中にポツンとある「まんぷく食堂」でもうどんを食べた。素朴なものだったがうす味でうまった。
でもインスタントもコシがあって、マジでうまい!
室戸岬
出発は8時30分。まず室戸岬に行く。子授け岩をみて、海岸をみる。
あらあらしいが、やっぱり南国のにおいがある。
あらあらしいのは台風のせいらしい。
高知といえば台風銀座。室戸市の港と街を見るとよくわかる。
防波堤がこんなに高い!
海岸線の道と家の間にも高い壁がある!
岩崎弥太郎生家
さて、室戸から西へ。奈半利町で一休み。海岸でパンを食べる。「春だなぁ」と思ったら、ここでマフラーをなくした。
そうそう、テントの中の入り口をライターで穴開けちゃった。ごめん。
安芸市に着いたのは11時前。ここで野良時計を見る。江戸末期から動いているということだ。周りの街並みがとてもいい。
その後、岩崎弥太郎の生家にいく。
郷士でありながら上士につかえ、スパイのようなことをしていた。
でも、頭がよく坂本の海援隊の影響から貿易をはじめ、いまの三菱財閥を作った。けっこーすごい人である。
ただ、道が狭く、むちゃくちゃにある。生家はどこか、というより、自分がどこにいるかわからない。同じところをうろうろすること30分。
農作業のおばちゃんにHELPを求めた。
すると、ながーい説明。ニコニコしながら丁寧に教えてくれる。
ながーい説明を要約すると「林の向こう」ということだが、10分近く説明された。
バイクで1分もかからなかった。逆にうれしいことではあった。
生家はかなり大きい。
ただ、農業を細々とやっていて、岩崎の父が先祖の土地を売って、古い家の木をもってきてたてたそうだ。
ちなみに、三菱のマークは岩崎の家紋である。
犬を散歩させていたおばちゃんと歓談。
腹減った。
看板から「一ノ瀬茶屋」という店に行く。少し山に入った川のそばにあるきれいな店だ。
ここで、ほたての釜めしを食う。1400円と高いがうす味でおいしい。今日はちょっとぜいたくに行こう!
一人旅とは
安芸から高知まではすぐだ。街もだんだん大きくなる。人も車も増えた。
室戸からずーっと考えていた。なぜ一人旅をするのか。
いつも「一人旅をしよう」と考えてから、行き先を決める。
行きたいところがあるから考えるわけではない。
ではなぜ?
強くなりたいのか?趣味か?楽しいからか?
どれもちょっと違う。
そういうこともあるが、やっぱり違う。
とくに今は「***(彼女)と離れる」というデメリットがある。
就職してからいやでも会う回数が少なるなるだろうに。
今日会う人会う人、「何で冬に?」とか「好きだねぇ」とか言われる。確かに。
そんなことを朝から高知に入った昼過ぎまでずっと考えていた。
高知に着くと雨が降ってきた。高知城にバイクを止め休憩。カッパを着る。
その時ぱっとひらめいた。
一人旅をするのは、一人でじっくり考えたいからだ。
かといって、いま大問題をかかえているわけではない。
何かを考えようとは思わない。
何かを考えようと思って一人になるんだ。
だからうれしいときも悲しいときも関係ないんだ。
ある意味、それが強くなる源で、趣味で、楽しい。
よく寝るときも考える。なんでもないことをじっくり考える。
すると素晴らしい結果がたまに出る。それが楽しい。
この三日間いろいろ考えた。***のこともいっぱい考えた。
これから帰るまでに何かすごいアイディアがでればいいな。
高知城と宿
高知城から少し高知の街を巡ったが雨がひどく、早々に宿に行く。
桂浜というとてもきれいな浜だ。その海岸の高台に建っている。
建て替えたばかりでとてもきれい。
部屋は東向き。晴れていれば朝陽がきれそうだ。
夕食は、「カニを揚げたもの」「かつおのたたき」「茶碗蒸し」「刺身」など。
串物もあったがなんだかわからない。
飲み物は冷酒。あまりおいしくなかった。
料理はおいしい!カツオ最高!
風呂に入り、***にTELする。TELした。話した。元気出た。
ずーっと考えていたこと、走っている間考えている間ずーっと考えていたことが頭に浮かんだ。「当たってた」と思った。
明日は長い距離を走る。桂浜の坂本龍馬をみて、闘犬センターにいって、四万十川に行く。
あこがれの四万十川だ。
源流には行けるところまで行ってみよう。200kmくらいかな。
また三日間キャンプだ。
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あとがき
まぁ、こじらせてますね(笑)。文章力がないのがどうしようもないが、一応、その時書いたものをそのまま記事にしています。
夜寝る前に鉛筆でちゃちゃっと書いているので勘弁して下さい。
でも、一人でバイクに乗って長距離を走っていると、いろんなことを考えるんですよね。そのこと自体が楽しい、という思い出があります。
次回は四万十川。
けっきょく、ここまではある程度楽だった。。。