けっきょくなにもしない

おじさんのひび

むかしのにっきを書き写す 1996年四国一人旅 その4 高知でちょっとだけ贅沢

ここから書くのは昔の日記を書いた手帳を見つけたので、それをデジタルに残そうと思い書きます。

 

前書き

この日記は大学生最後の春休み。

友達は海外などに卒業旅行に行くのに、私はバイクでテントや寝袋を積んで、四国一周旅行へ旅立ちます。

前回は室戸岬まで走り二泊目のキャンプ。

 

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今回は高知桂浜を目指します。

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1996年2月29日木曜日 くもり 昼過ぎから雨 あったかーい

またまた寒い朝。4時30分にごろ目が覚めた。寝袋をしめなおす。

ちゃんと起きたのは6時30分。スカッと晴れている。

昨日買ったアルミ鍋のインスタントうどんを作り、コーヒーをいれる。

うどんがうまい!

書くのを忘れたが昨日阿南の山の中にポツンとある「まんぷく食堂」でもうどんを食べた。素朴なものだったがうす味でうまった。

でもインスタントもコシがあって、マジでうまい!

 

室戸岬

出発は8時30分。まず室戸岬に行く。子授け岩をみて、海岸をみる。

あらあらしいが、やっぱり南国のにおいがある。

あらあらしいのは台風のせいらしい。

高知といえば台風銀座。室戸市の港と街を見るとよくわかる。

防波堤がこんなに高い!

海岸線の道と家の間にも高い壁がある!

 

岩崎弥太郎生家

さて、室戸から西へ。奈半利町で一休み。海岸でパンを食べる。「春だなぁ」と思ったら、ここでマフラーをなくした。

そうそう、テントの中の入り口をライターで穴開けちゃった。ごめん。

安芸市に着いたのは11時前。ここで野良時計を見る。江戸末期から動いているということだ。周りの街並みがとてもいい。

 

その後、岩崎弥太郎の生家にいく。

 

岩崎は、坂本龍馬と同時期の人で郷士である。

郷士でありながら上士につかえ、スパイのようなことをしていた。

でも、頭がよく坂本の海援隊の影響から貿易をはじめ、いまの三菱財閥を作った。けっこーすごい人である。

 

ただ、道が狭く、むちゃくちゃにある。生家はどこか、というより、自分がどこにいるかわからない。同じところをうろうろすること30分。

 

農作業のおばちゃんにHELPを求めた。

すると、ながーい説明。ニコニコしながら丁寧に教えてくれる。

ながーい説明を要約すると「林の向こう」ということだが、10分近く説明された。

バイクで1分もかからなかった。逆にうれしいことではあった。

 

生家はかなり大きい。

ただ、農業を細々とやっていて、岩崎の父が先祖の土地を売って、古い家の木をもってきてたてたそうだ。

ちなみに、三菱のマークは岩崎の家紋である。

犬を散歩させていたおばちゃんと歓談。

腹減った。

看板から「一ノ瀬茶屋」という店に行く。少し山に入った川のそばにあるきれいな店だ。

 

ここで、ほたての釜めしを食う。1400円と高いがうす味でおいしい。今日はちょっとぜいたくに行こう!

 

一人旅とは

安芸から高知まではすぐだ。街もだんだん大きくなる。人も車も増えた。

室戸からずーっと考えていた。なぜ一人旅をするのか。

いつも「一人旅をしよう」と考えてから、行き先を決める。

行きたいところがあるから考えるわけではない。

ではなぜ?

強くなりたいのか?趣味か?楽しいからか?

どれもちょっと違う。

そういうこともあるが、やっぱり違う。

とくに今は「***(彼女)と離れる」というデメリットがある。

就職してからいやでも会う回数が少なるなるだろうに。

今日会う人会う人、「何で冬に?」とか「好きだねぇ」とか言われる。確かに。

そんなことを朝から高知に入った昼過ぎまでずっと考えていた。

 

高知に着くと雨が降ってきた。高知城にバイクを止め休憩。カッパを着る。

その時ぱっとひらめいた。

一人旅をするのは、一人でじっくり考えたいからだ。

かといって、いま大問題をかかえているわけではない。

何かを考えようとは思わない。

何かを考えようと思って一人になるんだ。

だからうれしいときも悲しいときも関係ないんだ。

ある意味、それが強くなる源で、趣味で、楽しい。

よく寝るときも考える。なんでもないことをじっくり考える。

すると素晴らしい結果がたまに出る。それが楽しい。

この三日間いろいろ考えた。***のこともいっぱい考えた。

これから帰るまでに何かすごいアイディアがでればいいな。

 

高知城と宿

高知城から少し高知の街を巡ったが雨がひどく、早々に宿に行く。

 

桂浜というとてもきれいな浜だ。その海岸の高台に建っている。

建て替えたばかりでとてもきれい。

部屋は東向き。晴れていれば朝陽がきれそうだ。

夕食は、「カニを揚げたもの」「かつおのたたき」「茶碗蒸し」「刺身」など。

串物もあったがなんだかわからない。

飲み物は冷酒。あまりおいしくなかった。

料理はおいしい!カツオ最高!

風呂に入り、***にTELする。TELした。話した。元気出た。

ずーっと考えていたこと、走っている間考えている間ずーっと考えていたことが頭に浮かんだ。「当たってた」と思った。

 

明日は長い距離を走る。桂浜の坂本龍馬をみて、闘犬センターにいって、四万十川に行く。

あこがれの四万十川だ。

源流には行けるところまで行ってみよう。200kmくらいかな。

また三日間キャンプだ。

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あとがき

まぁ、こじらせてますね(笑)。文章力がないのがどうしようもないが、一応、その時書いたものをそのまま記事にしています。

夜寝る前に鉛筆でちゃちゃっと書いているので勘弁して下さい。

 

でも、一人でバイクに乗って長距離を走っていると、いろんなことを考えるんですよね。そのこと自体が楽しい、という思い出があります。

 

次回は四万十川

 

けっきょく、ここまではある程度楽だった。。。