けっきょくなにもしない

おじさんのひび

めちゃめちゃ聴いたアルバム その13 Jagged Little Pill/Alanis Morissette

わかいころに死ぬほど聴いたアルバムの13枚目。

 

Jagged Little Pill/Alanis Morissette

Alanis Morissette アラニス・モリセット

 

カナダ出身のシンガーソングライター。1974年生まれ。

1991年に高校生でデビューをし、カナダで大ヒット。

そして、1995年世界デビューとなったのがこの3枚目。

なので、わたしも彼女の歌はこのアルバムで初めて知りました。

 

このアルバムは大ヒットし、一気に世界のスターとなりました。

ジャニスの再来ともいわれます。

 

このアルバムでは、激しく、サイケデリックで、辛辣な歌詞が衝撃でした。

 

All I Really Want

アルバムの1曲目。

エスニックな、不思議な、そして激しいギターから幕を開けます。

彼女の独特な歌いまわしで、まず1曲目から一気に引き込まれますね。

 

You Oughta Know

元カレへ「二枚舌」と非難する彼女。

激しいサウンドにのせて「あなたは知っているはず」と歌う彼女。

ちょっと怖さも感じますが、かっこよさも感じる。

レッチリのフリーとナヴァロが参加しているのも有名ですね。

このビデオでは、この後Foo Fightersフー・ファイターズに加入するTaylor Hawkinsテイラー・ホーキンスがドラムをたたいていますね。

Hand In My Pocket

このアルバムの中では個人的に一番好きな曲。

歌詞は、悲しみや苦しみの中でもがいてはいるけど、気丈に、「片手はポケット、片手はVサイン」と叫んでいます。

それをみんなに示している。

彼女の声にピッタリな曲です。

 

You Learn

この曲も、彼女の歌い方というか、声にピッタリな曲ですね。

壮大な曲というか、力強く広がっていきます。

ただ、歌詞は(おそらく)逃げたり、あきらめたり、ダークサイドに落ちている人たちに「学べ!」と歌っています。その叫びだと思うと結構鳥肌でしょ。

 

 

 

Head Over Feet

この曲も好きだなぁ。アラニス節といってもいいかも。

ラブソングとは思いますが、サビが衝撃なんですよね。

「Head Over Feet」「真っ逆さま」「頭から」恋に落ちたという歌詞。

何か「狂気」も感じます。

 

Ironic

彼女のシャウトはほかの誰とも違う、迫力があります。

この曲もヒットしました。

うまくいっていると悪いことが起き、大変な時にはいいことがおきる。

まさに「Ironic」「皮肉」を歌っていますが、結構謎です。

でも、なんか「そうそう」となってしまう。

なんでしょう、彼女の歌声がこういう「謎」にあっているんだと思います。

 

Wake Up

アルバムの最後(国によって違う曲がこの後に1曲入っていますがアルバムとしてはたぶん最後)の曲。

歌詞は、おそらく世の中を恐れ、しいたげられ、もう何も見たくない、聞きたくない、かかわりたくないとなって、殻に閉じ持った人に対して歌っています。

「起きなさい」「振り払って」「立ち上がりなさい」と叫びます。

 

 

彼女は、2021年、映画の中で15歳のころの性的虐待について告白をします。なので、このアルバムのわずか数年前のことです。

 

このアルバムを聴いたときは知りませんでしたが、そのことを知ってから歌詞を見、歌を聴くと、彼女の歌は、自分への歌なのかなと思いました。

#MeToo運動にも積極的にかかわりますが、このアルバムには彼女の生の叫びが詰まっているようにも思います。

 

彼女はその後もヒット作を次々に出していきますが、衝撃を受けた、という意味ではこのアルバムがとても印象深いです。

 

けっきょく、CDのデジタルにも叫びは記録される。