けっきょくなにもしない

おじさんのひび

湧き水と伝承 日本人って想像力が豊かですね

神奈川県秦野市は県内でも有数の湧き水の多い場所。

丹沢や大山に降った雨が地中を通って湧き水となっているのでしょう。

秦野の散歩の続きです。

 

 

駅前を流れる清流

 

駅前を流れる水無川

水量は多いわけではないですが、河原を整備して歩けるようになっています。

ところどころに、飛び石で対岸に渡れるようになっています。

 

なぜ「水無」なのかというと。。。

むかしは非常に水量が多い川だったのですが、弘法大師がこの川を渡ろうと渡し舟を頼んだところ、船頭が弘法大師の身なりを見て断りました。

すると怒った弘法大師は川の水を減らしてしまい、歩いて渡ったのだそうです。

そこから「水無川」になったとのこと。※諸説あり

 

弘法大師はモーゼ並みの力を持っているのですね。こわ。

 

水無川は以前は工場や住宅からの排水が垂れ流され、かなり水質が悪かったそうです。下水工事も遅れ気味だったそうですが、現在は結構きれいです。魚はあまり見えないですが。

 

選抜選挙!

秦野市ではこのようなキャンペーンを行っていました。

湧き水の人気投票。面白いですね。秦野駅の改札前にありました。

www.city.hadano.kanagawa.jp

一つ一つの湧き水にスローガンが書かれています。

まさに「清き一票」。

今回は、あまり行ったことのない秦野駅南側を歩いて、その地域の湧き水をめぐることにしました。

 

電車の見える稲荷

歩いていると一か所うっそうとした森がありました。

大きな木です。

稲荷神社でした。

特に説明書きがなく、由来などはわかりませんでしたが、ひっそりとしたよい雰囲気でした。

大きな木はクスノキでした。枝がなにか手のように、動き出しそうな形で伸びています。

2~3m上から生えている枝が、その重みからなのか、地面すれすれまで伸びきっています。

この日は日差しが強かったですが、この木の下は涼しかったですね。

左側には末社と思われるお稲荷さんがありました。お稲荷さんの石像が崩れていてちょっとかわいそうでしたが、歴史を感じます。

すぐ横は小田急の線路。

ちょうど電車が通過していきました。いい感じです。

 

日本人ってみんなすごいストーリーテラー

石受稲荷神社の近く。今回1か所目の湧き水、今泉あらい湧き水公園。

きれいに整備された公園です。両側の家はものすごくいい借景ですね。

気持ちがよいです。

満々と水が流れています。流れは緩やかなので、水草が多く生えていて、小魚も泳いでいました。桜もあるので、花見に最高です。

広場もあって、子供たちが走り回っていました。

 

公園の奥に湧き水ポイントがありました。

案内板です。

縄文時代からこの周りに人が住んでいたんですね。

たしかに、水が沸いている場所であれば、作物も動物も多かったのでしょう。

 

諏訪大社の竜が飛んできたという話もいいですね。

こうした伝承って、けっこう自由で面白い。日本人はこういうストーリーテラーがたくさんいたのでしょう。いまのマンガ文化などもこうした発想力が大きいのでは、と思ってしまいました。

 

けっきょく、むかしはなしって何歳なってもおもしろい。